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自分がごく当たり前の真っ当な願いだと思っていることが、
他人からはどう見えているのだろう。

卒業前の文集に、願いを込めて投稿した想いを、
先生方や校長は、どんな気持ちで読んでくれたのだろうか。

女の子のお母さんからは当時「読んで涙が出た。
でもこれを読んで共感してくれる人がここにどれほど居るだろうと思ったら、同時に哀しかった」
と言われました。

以下転載します。


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 The real reason for not committing suicide is because
you always know how swell life gets again after the hell is over        
―ヘミングウェイー   
                                    
                                    ○○ ○○

私の名前は、当時の国民的大ヒット名作のヒロインの名にあやかったもののようです。
でも後付けのように母が、
「太平洋のように大きな、広い、深い、心で育ちますようにって意味だ」と言っていました(笑)
名付けを相談した父の友人が、どうやら適当に提案したと思わぬ節も無くもがな、なのですが、
隻腕にもかかわらず、機械でも乗り物でもあざやかに操るカッコいいおじちゃんで、
父と一緒にあーだこーだと名前を考えてくれたのだと思うとうれしく思いました。

当時私の家族は、父の転勤で赴任地の九州の田舎の産業地域をまわっており、
私が生まれたのは、半漁半農を生業とする、小さな海辺の町でした。

おじさんはとても楽しい方で、道を歩いていると近所の子ども達が寄って集まって来て、
そのうち「オッチャン片っぽ腕どうしたん?」などと質問を始めます。
するとおじさんは笑って
「今日は使わんけん置いてきた。邪魔んなるやろ?」子ども達はおじさんの答えに満足します。
また別の日は
「あちゃー、その辺で落としたかのう?お前ら探して来い!」と命じ、
子ども達は喜んでその辺を探し回り、見つからなかった報告を、
大袈裟に残念がるおじさんに伝えに走ります。

我が家でも、おじさんは若い時に操業中の事故で機械に腕をもがれたこと、
その時は命も危なかったのに、元気になって、仕事も遜色ないほどこなせるようになったこと、
大した人だと聞かされているので、どの家の子もきっとわかっているのですが、
小さな子どもは不思議に思ったことは尋ねずにはいられません。
あわてて叱るような大人はいません。
なんだかとてもおおらかですよね?

おじさんには不便なこともあったでしょうが、周りも手を貸すタイミングは心得ていたのか、
とりたてて不自由さを意識して見たり、ことさら助けを意識した記憶はありません。
最近でこそ、ノーマライゼーション*ということが一般的に言われるようになりましたが、
きっと誰もそんなこと意識していないのに、自然にしっかりと芽生えていたのだろうと思います。

自分が大人になった今でも、
理想とする大人の大きさは、
このおじさんや、この頃まわりに居た大人達なんだと思います。


 ※ノーマライゼーション・・・障碍を一つの個性と捉え、日常で健常者も得手不得手を補い合い、
   協力し合うように、健常者と障碍者が特別な区別なく協力して生活できる社会を目指す考え。
   心と社会構造のバリアフリー。

周辺の湾岸が徐々にフェリー港やコンビナートとして開発され、
商業操業が減っていった町の主要な産業は、観光潮干狩りや海苔の養殖になっていました。
両親の仲人で、その町のお姉さんが親戚のお嫁さんになっていたこともあって、
次の赴任地の、車で一時間半ほどの町に引っ越してからも、
母と私は養殖海苔の出荷の時期になると、仕事を手伝いにこの町を訪れました。
きっと今ではオートメーション化されているのでしょうが、当時は海苔板の上に漉いた海苔を、
大きな乾燥機の前にはめて乾かし、きれいにはがして一枚一枚の海苔が出来あがっていきました。
幼稚園に通っていなかった私は、やむなく連れて行かれていたのかも知れませんが、
それぞれの持ち場に海苔板をクルクルと運ぶ仕事を手伝いました。
それは子どもの為に用意したお手伝いではなく、単純だけど人手の要る仕事で、
たくさんのパートさんに混じって、子どもの私もテキパキとこなせて楽しいものでした。
小学生達が帰って来ると、手伝いがてら作業場に集まった子ども達とだんだん遊びが始まり、
いつのまにかお手伝いは投げ出してみんな遊びに夢中になるのですが、それはそれで良かったのです。
子ども心に、そこが安心していい場所であることを感じていました。

「支持的風土」という言葉は、教育現場でよく使われる言葉なのでしょうか。
私は子どもが小学校に入学してから、学校からの配布物などで初めてこの言葉を知りました。
私はこの言葉が大好きで・・・・・、とても勉強させていただいたと感じています。
成長過程の子ども達にとって、好意的に認められる環境であれば、のびのびと力も発揮できるし、
たくさん失敗しながら成長することもできるでしょう。

大阪で続いた痛ましい子どもの自死のニュースは、
親子関係、家庭の中、成長の過程で、安心感や肯定感、自信といった、
ポジティブな心の基盤を育むことの、大切さを強く思いおこさせました。
「命とひきかえに」した小学生。彼にとって自分の言葉に耳を傾けてもらうことは、
そんなに難しい事だと感じたのでしょうか。彼は命を軽んじてはいなかったでしょう。
力の無い自分の声が、分け隔てなく受け止められることを信じられたなら、
結論が如何なるものであろうとも、自分の持っている、もっとも大切なものを、
差し出そうなどとは思わなかったのではないでしょうか。
そんな必要はないのだと、そんなはずはないよと、言ってあげたい思いです。

社会に出てもそう、世の中はそういうもの、人間社会はそうだから・・・、そうでしょうか?
どんな人の世の中だって、結局はとてもちっぽけな世界です。
学校は、小さな世界に開いた、大きな門だと思います。
もちろん、教育は知識や見識を養い、未来の可能性を広げてくれますが、
それだけの存在ではなく、その門からは、新しい視点、違う価値観、
それぞれに違う世界を持った、人の流れが生まれます。
学校は、固定化された小さな世界にしばられない、新鮮な風を吹き込むことができます。

小さな地域にとって、学校が必要で、大切な理由、
学校がなくなった地域が元気をなくしてしまうといわれる理由は、それだからではないでしょうか。

社会がどんなものであったとしても、
学校は、どの子にとっても、自分の小さな世界への、
大きな希望を育める場所であり続けてほしいと、願っています。

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2013/08/01(木) 21:43 UNARRANGEMENT PERMALINK COM(0)
とりあえずここは写真置き場として使っています。
そのうち、公開用HPを開設する予定です。
ときどき日常に写真を加えていきますので、
良かったらなんとなく眺めてやって下さい。
2013/04/04(木) 10:24 インフォ PERMALINK COM(0)
garden.jpg20130214-005637.jpg9168836_250995025_1large.jpg9168836_250995039_1large.jpg9168836_250973390_1large.jpg9168836_250981028_1large_2013-02-14-00-47-43.jpg9168836_250995036_1large.jpgguratan.jpg9168836_1368211406_46large.jpg9168836_1358878050_235large.jpg
2013/02/14(木) 00:46 食卓 PERMALINK COM(0)
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2013/01/28(月) 21:33 UNARRANGEMENT PERMALINK COM(0)
シュトレンとパネトーネクロワッサンクグロフ フォンダンクリームクグロフ/カットクグロフあかねリンゴとヤーコンのタルト/カットあかねリンゴとヤーコンのタルト甘いカステラパンライ麦パン 断面バナナライ麦パンなど、クグロフくるみのライ麦パン
2013/01/28(月) 21:06 UNARRANGEMENT PERMALINK COM(0)
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2013/01/26(土) 21:51 UNARRANGEMENT PERMALINK COM(0)
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